花を育てる時に欠かすことのできない肥料ですが実はよくわからず
なんとなく使っているかたも多いようです。
普段何気なく使っている肥料をどのように選び使うかを考えてみましょう。
園芸をこれから初める人、初心者の方を対象に進めたいので
選び方の一例を紹介したいと思います。
植物は太陽の光、水をしっかり与えていてもそれだけでは生育に必要な栄養が足らず健全には育ちません。
自然界では落葉、動物のフン、死骸などの有機物を土の中の微生物が食べ分解しています。それを植物は栄養素として吸収しています。しかし園芸栽培(特に鉢物)は自然のサイクルがないので肥料を与える必要があります。
とは言え肥料をいつどのようにあげて良いかわかりません。
◎肥料の使い方
肥料の使い方は、植え付けやタネまきの前に、あらかじめ土に混ぜておく「元肥」と
植物の生育期間中に、状況に応じて与える「追肥」があります。
いずれも、有機質肥料・化成肥料のどちらを使っても大丈夫です。
生育期間中ゆっくりと長く効かせるため緩効性、遅効性を使う。
花壇や庭木の場合は土の力を上げるため有機肥料、有機配合肥料が良い。
ベランダや室内で鉢植えを育てる時は臭い、虫の発生がない化成肥料を選ぶ。
植物の生育状況に応じて与える。
鉢植えの場合は肥料の有効成分が水やりの水と流出してしまうので追肥は必要。
すぐに効く速効性肥料がおすすめ。肥料効果の短い緩効性肥料でもよい。
肥料の効き方も選択するのね!
- 速効性(即効性)肥料 即座に効果が現れる。
- 緩効性肥料 長期間に渡り、ゆるやかに効き続ける。
- 遅効性肥料 しばらく時間を経過してから、徐々に効果が現れる。
◎有機肥料と化学肥料どちらを使うか
●有機肥料の種類と特徴
動物性由来の骨粉、魚かす、牛ふん、鶏ふんなど
植物性由来の油かす、米ぬか、草木灰など
土の中の微生物によって分解されて根に吸収するため遅効性でゆっくりと長い期間効果を発揮する。
時期により臭いやコバエなどが発生することがあるので注意する。
※鶏ふん、草木灰は速効性
有機肥料は一種類だけ使うと窒素、リン酸、カリの比率が偏り生育が悪くなることがある。数種類混合した方が良いが
初心者にはすでに配合してある有機配合肥料が使いやすくオススメ!
発酵済みの物を選ぼう。
庭木や花壇で育てる場合、元肥として使うと良い。それとは別に定期的に腐葉土、堆肥をすき込み土壌改良を行うと良い土になり生育が良くなる。
●化学肥料の種類と特徴
汚れにくく、臭気も少なく、清潔感がある。
表示されている成分量はすべて植物に利用されるので肥培管理がしやすいが、多く与え過ぎた場合、過剰障害が出やすくなる。
肥料成分が30%未満の低度化成肥料(普通化成肥料)」と30%以上の高度化成肥料がある。使いやすいのは普通化成肥料。
肥料効果は1ヵ月、2ヵ月、3ヵ月、1年、2年、とさまざまで、育てる植物の生育に合ったものを用いる。
手軽に扱いやすいが長期間使い続けると土の中の有益な微生物が減り土がやせる。また土壌酸度が強酸性になるので
数年に一度は完熟した腐葉土や堆肥、石灰などをすき込み土壌改良を行い地力を回復させる。
肥料成分は30%未満の普通化成肥料が使いやすい。
肥料効果が長いものは元肥に使う。短いものは追肥に使う。
鉢ものは1~2年で植え替えが必要なので土痩せは気にしなくて良いので化学肥料のみでも問題ない。
化学肥料はコバエが発生しないのでベランダ栽培最適。
◎成分比率を選ぶ
窒素(N)・リン酸(P)・カリウム(K)は植物にとって必要な栄養素です。
市販の肥料の大部分は、この三大要素が主成分になっている。
肥料を購入する際は、「N(窒素)-P(リン酸)-K(カリ)」の比率を確認する。
成分比率例
水平型 5―5―5、 三要素が同比率で入っている肥料
山型 5―10―5 リン酸成分が最も多く入っている肥料
谷型 10―5―10 リン酸成分が一番少ない肥料
下り型 10―5―5、 チッ素成分が最も多く入っている肥料
上り型 5―5―10、 カリ成分が最も多く入っている肥料
初心者は10-10-10、8-8-8、6-6-6など同数の水平型がおすすめ。
この数字が30以下の肥料が良い。
◎まとめ
元肥は緩効性肥料、遅効性肥料のいづれかを選ぶ。花壇、庭木の場合は有機配合肥料が良い。
追肥は速効性肥料または緩効性肥料を選ぶ。
化学肥料(化成肥料)は鉢物やベランダ栽培に最適。
化成肥料の成分比率は水平型で30未満のものを選ぶ。
ごくシンプルにまとめ案内しました。
あまり怖がらず失敗を恐れずチャレンジし園芸を楽しんでください。
植物に必要な栄養素を理解し上手に生長促進させましょう
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